2鋼材と冶金学
包丁の切れ味・長切れ・耐食性を決定づける、金属材料と熱処理の用語です。
炭素鋼・ハガネ(日立/Proterial)
- 白紙1号(Shirogami #1)
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炭素量が高く、最高峰の切れ味を誇る純炭素鋼。
- 白紙2号(Shirogami #2)
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研ぎやすさと切れ味のバランスが良い、定番の炭素鋼。
- 白紙3号(Shirogami #3)
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不純物が少なく、扱いやすい炭素鋼。
- 青紙1号(Aogami #1)
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クロム・タングステンを加え、耐摩耗性を高めた高級鋼。
- 青紙2号(Aogami #2)
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プロの包丁に最も多く使われる、長切れするハガネ。
- 青紙スーパー(Aogami Super)
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炭素・モリブデン・バナジウムを配合した、超長切れ鋼材。
- 黄紙(Kigami)
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大衆品や農工具に使われる、一般的な炭素鋼。
- SK鋼・日本鋼(SK Steel)
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リーズナブルな和包丁向けの、標準的な工具鋼。
ステンレス・粉末鋼
- VG10(V金10号)
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硬度・耐食性・長切れのバランスが良い、代表的なステンレス。
- VG1/VG2/VG5
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武生特殊鋼材が手掛ける、研ぎやすいステンレス。
- 銀三(銀紙3号)
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ハガネと同等の鋭い刃が付く、最高級の不錆鋼。
- AUS-8/AUS-10
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愛知製鋼が製造する、耐食性に優れたステンレス。
- スウェーデン鋼(Sandvik)
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純度が高く、非常に鋭い刃が付く北欧鋼。
- 440C
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高炭素で、耐食性と硬度のバランスが良いステンレス。
- SG2/R2
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驚異的な長切れを誇る、高級な粉末ハイス鋼。
- ZDP189
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炭素量3%超という、超高硬度を誇る粉末鋼。
- HAP40
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過酷なプロ現場に対応する、超耐摩耗性の粉末ハイス鋼。
- SRS15
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研ぎやすさと長切れを両立した、粉末ハイス鋼。
- SLD/D2(セミステンレス)
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金型鋼ベースの、耐摩耗性に優れたセミステンレス。
冶金学・金属物理
- HRC硬度(ロックウェルCスケール)
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刃物の硬度指標。和包丁は一般に HRC 58〜67。
- マルテンサイト(Martensite)
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焼入れによって形成される、硬い金属組織。
- オーステナイト(Austenite)
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焼入れ前、高温状態における金属組織。
- 残留オーステナイト(Retained Austenite)
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焼入れ後も変形せず残る、柔らかい組織。
- サブゼロ処理(Sub-zero)
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液体窒素等で急速冷却し、組織をマルテンサイト化させて硬化・安定させる技術。
- 一次・二次炭化物(Carbides)
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鋼内部に分散し、長切れを生む微細な硬質粒子。
- 脱炭(Decarburization)
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鍛造時に鋼の表面から炭素が抜け、柔らかくなる現象。
- 靭性(Toughness)
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金属の粘り強さ・折れにくさ。
- 炭素当量(Carbon Equivalent)
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鋼材の焼き入れ性を示す数値。
- クラッド鋼(Clad Steel)
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あらかじめ異種金属を接合してある、複合圧延材。
熱処理工程
- 焼入れ(Yaki-ire)
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高温加熱から急速冷却し、硬度を出す工程。
- 焼戻し(Yaki-modoshi)
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焼入れ後の脆さを取り除き、靭性を与える工程。
- 焼なまし(Yaki-namashi)
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内部ストレスを取り除き、金属を軟化させる工程。
- 焼ならし(Yaki-narashi)
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結晶組織を微細化・均一化させる工程。
酸化とサビ
- パティナ(Patina)
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炭素鋼が食材の酸と反応して生じる、保護的な酸化膜。
- 黒サビ加工(Forced Patina)
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酢や紅茶等で人工的に黒酸化皮膜を作り、赤サビを防ぐ手法。
- 赤サビ(Red Rust)
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金属を浸食して破壊する、有害なサビ。